新しい月を迎えて

こっちのおいもをひっぱるのをてつだってー

だいさんへいわ 新しい月を迎えて

十一月一日、ばら組の子どもたちと秋晴れの畑ですごしました。
お弁当のご用意ありがとうございました。
毎年、わたしたちの園の芋掘りは観光農園でなく、実際の農家の方の広大な畑に伺って、育った芋をつるごと引き抜くところから始めます。
今年もベニアズマの成育が良く、このところの雨を経て、さらに大きくなったとのことでした。
長いつるを引っ張って、いくつもつながった色鮮やかなさつまいもが顔を出します。
「だれか~、こっちのおいもをひっぱるのをてつだってー」
生まれたばかりの赤ちゃんを抱えるように掘り当てた芋を大切に抱えている姿が印象的でした。
「そっちは、よその家の畑ですよー!」
気がついたら、子どもたちは夢中になり、隣の畝(うね)まで掘り進めるほどでした。
園庭でも公園でも体験できない時間を、保育者と共に味わいました。
自然の中です。芋づるを持ち上げるたびに当たり前のように大きな虫や蛙、カナヘビもあらわれます。
ひとりの子がぽつりとこう言いました。
「この畑にはたくさん虫がいるっていうことは、お芋たちもさみしくないよね」
大人からはなかなか出てこない表現ですよね。感動をおぼえます。
子どもたちの心の中には、虫には虫の、芋には芋の豊かな物語があります。
目に見えない世界を子どもたちが見ていることに気づかされつつ、秋の収穫に感謝するひと月をすごします。

〇〇組さん、おかわりのごはんたりないそうです

だいさんへいわ 新しい月を迎えて

風が心地よく感じられるようになりました。

今夏は屋上に人工芝を敷きました。
最近、涼しい日を選んで、0歳児クラスの子たちも屋上へ行き、這い這いですごし、秋の高くて広い空を見上げる機会がありました。
「きもちいいねー」と子どもの声が聴こえてくるようなそんな笑顔と共にすごしています。

次はいよいよ四人乗りのお散歩バギーにも挑戦し、少しずつ戸外の様子も味わえるようにしたいと思います。
幼児クラスも散歩先や園庭で秋の実りをみつけたり、木々の香りを感じたりと外に出ることの楽しみがますます増えていきます。

「たのまれていた枝をひろってきたよー」
散歩から帰った四歳児クラスの子が早速公園からお土産を届けてくれました。
めいっぱい身体を動かしたからでしょうか、給食室から「〇〇組さん、おかわりのごはんたりないそうです」と内線が職員室まで聞こえてきます。

この秋、第三平和保育園は新しく絵本の部屋を作りました。
「保育園にいる間に良い本に出会ってもらいたい」との願いから職員室で保管していた絵本をいつでも手に取れる環境にしました。
皆さんの中にも、思い入れのある一冊があるのではないでしょうか。ぜひお知らせください。

これからは、保育者からのおすすめの本や季節に合わせた絵本を紹介し、よい時間を過ごせる機会を増やしていくことを考えています。
読書の秋にあわせて、子どもたちの世界が広がっていきます。

この夏は

だいさんへいわ 新しい月を迎えて

この夏は、各クラスとも涼しい部屋の中でたくさんの体験をしました。
心と身体が満たされたのでしょうか、ばら組の子どもたちから、「しあわせだね~」との言葉が聞かれ、満足した様子にわたしたちもほっとしています。

この季節、保育者養成校より、実習生を迎えています。
今の保育の一番新しい学びを座学にて学んでおられる方の子どもを見るまなざしにこちらも襟元を正される思いがします。
学生の方々は卒業して、資格が得られるとすぐに保育者としての歩みが始まります。
ご家庭でお子さんが与えられて、すぐにママ、パパと呼ばれるように保育者として立てられると「先生」と呼ばれます。

子どもと関係を気づき、保育者となるには、ご家庭と共に一つ一つ時間をかけて、経験を積み上げていく必要があります。
若い保育者の魂を思い、あたたかく迎えていただきたいと願っています。
また、ばら組の保護者の方の保育へのご参加に感謝しています。

たくさんの子どもたちに囲まれ、楽しかったと伝えてくださったご家族の笑顔が印象的でした。
一日の様子や子どもたちと大切にしていることを、深く知っていただく機会があり、うれしく思います。
クラスごとの企画にも、積極的にご参加いただき、活動の中から気づきのことをお知らせください。
大人と子どもとたくさんの喜びを共に、といつも願っています。

五感を使って

だいさんへいわ 新しい月を迎えて

記録的な暑さの中、子どもたちは夏を全身で楽しんでいます。
今年は、屋上に広めの人工芝を敷き、上からミスト、下から噴水が出るようにして、楽しみもたくさん味わってもらえるようにしています。
園庭では、築山にブルーシートを敷いて、簡易のウォータースライダーにして遊んでいます。
水遊びの楽しさは涼をとるだけではなく、その水に触れる感触や「水を流す」「かける」「汲む」など、体験を通して、表現される言葉を知る機会でもあります。
あらためて、保育園はあそびという行いを通して、さまざまなことを五感を使って自分のものとする場所なのだと教えられます。

水のことと言えば、先日は濁り水の影響で、皆様には多くのご不便をおかけしました。
調理設備への影響はもちろんのこと、一時的にトイレが流れなくなった時間があり、慌てて、バケツやらペールに水をはったり、非常用のトイレの凝固剤を準備したり、災害時さながらの対応に迫られました。
幸いにして、当園はスムーズな復旧に至りましたが、普段当たり前のように使っている水道に不具合があると、保育園の生活にもこれほどまでに影響するのか、と保育者一同考えさせられました。
利用時間の調整、家庭保育の協力にも感謝申し上げます。

バツグンに

だいさんへいわ 新しい月を迎えて

梅雨明けを待たず、暑い夏が始まりましたね。
そんな中、今朝は玄関で、
「きょうはバツグンにあついね」
と元気に保育園へ入ってくる子がいました。
「なんて素敵な表現」と思わずニンマリしてしまいました。この暑さをも喜びと感じていると励ましを受けました。
 
この夏も水あそびにむけて、準備を進めています。
屋上、一階テラス、園庭と各所で涼をとりながら、思い思いに水遊びを楽しんでほしいと願っています。
 
さて、第三平和保育園の幼児クラスは、館内を使って、「毎日の生活をクラスにかかわらず一緒に楽しもう」というコンセプトのもと、主活動の時間は縦割りのグループですごすことを始めていきます。
具体的には、すみれ、ゆり、ばら組が自分たちで遊ぶ場所を選び、あそびを通して、つながりを持てる機会を増やしていこうとしています。
毎日が、どの子どもにとっても「きょうもたのしかったね」と言って、笑顔で保護者の方のお迎えを待つことができるように、企画を立てていきます。
 
先日は、うさぎ組、ばら組の親子交流会、ゆり組のプレイデイと、平日開催の行事に心を寄せてくださり、ありがとうございます。
また、行事を終えて、多くの感想やご意見をいただきました。
保育者たちが皆様の言葉に励まされ、胸を熱くしました。これからの取り組みの力となります。

花の日・子どもの日

だいさんへいわ 新しい月を迎えて

 「たくさん咲きました。ありがとう。」
 保育園の園庭にたくさんの種類の種や球根を植え、水をやり、やがて、色鮮やかに咲き、そして、枯れていく営みを子どもたちと見ています。
 あるクラスでは、一つの終わりを迎えたプランターから土を全部広げて、古い根を取り出したり、小さな幼虫をより分けたり、土から教わることがたくさんあります。
 土のにおいをかぎ、砂場の砂とは違う土の感触を確かめ、
 神様がおつくりになったものを自然と呼び、その奥深さを知ることになります。
 
 6月は「花の日・子どもの日」をすごします。
 アメリカの教会で150年前に始められた行事です。
 子どもたちこそ教会に招かれるべき存在である、とキリスト教主義の幼稚園、保育園、学校などではこの日を大切に祝われてきました。
 
 6月はたくさんの花が咲く時期、礼拝堂を花で飾ろう。
 ここ、数年は園で用意した花を飾り、近隣に届けることを中心として行われていました。
 今年はご家庭からの持ち寄りのお花で保育園を飾ります。飾られた花の一つ一つを見、触り、においをかぎます。
 こども、大人も一人一人が大切にされて育っていること、みんな違うこと、そして、お互いに大切に思うことを知る機会とします。
 ご家庭にご協力いただきます。一輪でも二輪でも、お庭に咲いているお花でも結構です。指定の期間にお持ちくださると幸いです。

共に目に見えないところで

だいさんへいわ 新しい月を迎えて

 園庭の緑が美しく、風が気持ちの良い季節となりました。
新入園の乳児の子も保育者の抱っこや膝から少しずつ離れ、安心できる保育室やテラス、園庭にて笑顔で過ごせる時間が多くなりました。
ご家庭の皆様も新しい生活に慣れてきた頃でしょうか、保育園に預けての毎日は大人の生活のリズムもがらりと変わるため、体調を崩しやすくなります。
 お困りごとなどありましたら、遠慮なくお声かけください。
 
 幼児クラスは毎週クラスごとに礼拝をしています。
 これまでは、ホールでいくつかのクラスが集まって、文字通り集会の形をとっていましたが、今年度からはクラスごとに話しの届く距離で過ごしています。
 その日の聖書の箇所が読まれ、保育者からお話を聞き、祈りを合わせ、さんびかを歌います。
 わたしたち保育者は、子どもたちと共に目に見えないところで守られ、愛されているということを覚え、毎日をすごします。
 
 キリスト教の祭日、ペンテコステ(聖霊降臨日)は目に見えない神様のはたらきがわたしたちに与えられ、世界中に信仰が広まったことを記念する日です。
 キリストの弟子たちによって、この日から教会が始まったので、「教会の誕生日」とも言われています。
 聖書には、この聖霊が「炎」「鳩」「風」「息」と表されることから、赤いものを身につけて祝ったり、炎のモビールや鳩を飾ったりして祝います。
 2000年以上前に編まれたキリストの言葉、出来事が保育者を通して話されていることに大きな喜びがあります。

その愛に触れ、健やかに

だいさんへいわ 新しい月を迎えて

ご入園、ご進級おめでとうございます。
皆様とお会いできますこと楽しみにしておりました。

新しいお部屋、保育者も新しい顔ぶれに最初はじぃっと見つめて様子を見る子ども、受け入れの際には涙する子どももあります。保護者の方の中にも新生活のはじまりに不安の中にあるかもしれません。わたしたちは調理、事務担当者もすべて「保育者」と考えております。保育者全員で子ども、ご家族とも大切に思い、歩みます。どうぞ遠慮なくお声掛けください。

 4月1日、子どもたちと礼拝をもって一年を始めました。
イエス様は、子どもたちを遮る大人たちに対して、「こどもたちをわたしのところに来させなさい。」とお語りになります。神様から見れば、大人も子どもも等しく、神様の子どもとしてその日に必要な恵みが与えられます。
保育園に関わる全ての方がその愛に触れ、健やかにすごすことができれば、と願います。
新しい生活に慣れた4月24日に今年度最初の行事、復活日(イースター)を祝います。
神様の愛は十字架によって表されます。
わたしたちの罪のためイエス様は死んで、3日目に復活されました。そのことを知ることで、新しい神様の命に生かされる。キリスト教の三大祝日(イースター・ペンテコステ・クリスマス)のうち、もっとも大きな喜びの日です。

 復活の象徴である「たまご*」が飾られ、たまごさがしのゲームをして、祝います。
*たまごは、安全のためプラスチック製のものを用います。

とても大切なこと

だいさんへいわ 新しい月を迎えて

 卒園に向けて育てたヒヤシンスが早くも満開を迎えています。色とりどりの花に囲まれて、玄関先が華やかになりました。
 雪の日もありましたが、総じてこの冬は暖かいようです。
 感染症対策で第三平和保育園では、これまで館内で過ごすことが多かったのですが、日を選んで、園外に出かけることも増えてきました。

 「まっすぐせんせいのほうをみてくださーい」
 出発前、保育者を先頭に手をつないで並びます。
 目的地は公園です。普段何気なく通り過ぎている場所も、子ども同士で歩くとだいぶ印象が違います。
 歩道のない場所、車の通りが激しいところ、路側帯に停まっている大きな車を避けて通り過ぎるなど、気をつけるポイントがいくつもあります。
 危険の多い場所に出るときに、まず子どもたちは安心の基となる保育者に目を向ける。このことは、とても大切なことです。
 これは、普段の生活の中でも通じることです。
 世の中には、言葉が溢れ、情報が溢れます。いろいろな刺激に目を奪われる子どもたちには、心の拠り所となる方をまっすぐ見つめてほしいと願っています。わたしたちの後ろにもっとおおきな安心の基となる神様の存在があることを伝え続けたいと思います。

 三月は別れの季節でもあります。
 新しい生活に神様の守りと導きを信じています。
 保護者の皆様のお支えにより、一年の歩みが無事に守られたました。
 心より感謝申し上げます。

枯れ芝生を洋服にいっぱいつけた

だいさんへいわ 新しい月を迎えて

寒い日、暖かい日を繰り返し、春に向かっていることを実感しています。
天候を選んで、園の外にもでかけるようになりました。
私たちの法人では2台の保育園バスがあります。
芋掘り、防災センターなど、少しの遠出にはちょうど良い大きさのバスです。
先日は、すみれ組が、初めて第一平和保育園の園庭に遊びに出かけました。
普段、生活している街の中をクラスの仲間と通るときに子どもたちから声があがります。
「あ!昨日ヨーカドーで買い物したー」
「ここから曲がると〇〇ちゃんのおうちだよ」
会話から、子どもたちの気持ちの合わさっていく様子がよく分かり、また保育者はご家庭の様子が伝わってくるので、片道10分のバスの行き来だけでも、喜びが大きいと感じました。
第一平和保育園の園庭は、旧園舎のあった場所につくられた園庭です。各施設で使うことのできるとの願いから、「みんなの園庭」といいます。
広い原っぱ。ちょうど木登りに向いている程よい大きさの樹、ゴムチップのトラックがある園庭です。とても自然にも恵まれた環境です。
奥の植え込みは、旧園舎時代からの古い樹がそのまま残っていて、ジャングルのように樹々に囲まれたスペースも魅力的でした。
帰りのバスも枯れ芝生を洋服にいっぱいつけた子どもたちが「たのしかった。また行きたい。」と口にしていました。
外に出て空の大きさを感じたり、顔にあたる風の冷たさやご近所の猫が通り過ぎたり、第一平和保育園のみなさんともご一緒して、良い時間をすごしました。公園とも、また違う味わいがあります。

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