7月2021

「たたかったの?」「つよいの?」

新しい月を迎えて

 すみれ組の部屋に行った際、子どもたちが私に次々と感謝の言葉を口にしました。
 「えんちょうせんせい、ありがとう。」
 「ありがとう!つよいね。」
 「どうやって、かえってもらったの?」
 わたしは、大勢の子どもからの祝福に何のことかと不思議がっていました。
 それを見た保育者から「さっきの不審者の避難訓練のことですよ」と教えられ、ハッとしました。

 その日の訓練のストーリーを子どもたちは真剣な思いで聴き、その場で起きた事件に、園長が今まさに目の前の不審者と対峙し、格闘の末施設の外に追い出したように理解したのだとわかりました。
 子どもたちが目に見えないところを想像し、子どもたち同士の世界が大きく広がっていることにうれしくもありました。

 大切なのは、子どもからの「(不審者の人に)どうやってかえってもらったの?」にどう答えるかでした。
 「剣で?」「たたかったの?」「つよいの?」
 子どもたちを安心させ、しかしながら、毅然と対応する仕方について、実際どうするのか、との問いかけにとっさに出た言葉はこうでした。
「『帰ってください』とお話したら、すぐに帰ってくれたよ。大丈夫だったよ。」
 子どもたちが安心できる返事は何だろうととっさに出た言葉はこれでした。
 すると、一人の子が「こどものばしょだから?」と加えてくれました。本当にその通りだと思いました。
 子どもたちの想像と気づきに本当にこちらが教えられる思いがします。
 実際には、職員同士連携して対処できるように繰り返しの訓練が必要に思います。
 子どもと保育者がともに身の回りの安全を意識できるように、また保護者の方が安心して、お預けいただけるよう努めます。

どんなことにも

みことば

7月の聖句

テサロニケの信徒への手紙一 5章16~18節

 6月は「花の日」をむかえます。
 神さまに愛されているものは、いつも喜びの中を歩きます。大変で、辛い中にも喜びを見いだせるものになりたいと願います。