平和

新しい月を迎えて

 8月は「平和」に目を向け、子どもたちと平和であることを考える機会を得たいと思います。
 といっても、国と国の争いや戦争の悲惨さ、貧しさ、みじめさを子どもにどう伝えてよいか戸惑いもあります。
 そこで、あらためて子どもたちと保育園の中での身近な小さな平和について考えることにします。
 どんなに小さいクラスでも子ども同士での争いが生まれます。
 「ごめんね」 「いいよ」
 子ども同士でのケンカの後、お互いに向かい合って、“謝る”、“ゆるす”というやりとりをよく見ます。
 ご家庭でも「ごめんなさいは?」と子どもに伝えることがあるのではないでしょうか。
 場所のことで、使いたいおもちゃのことで、仲の良いお友だちのことで、さまざまな思いの違いが争いを生むことを知っています。前述の「ごめんね」「いいよ」のやり取りは具体的な謝る行為を伝えています。
 気をつけなければならないのは、この行為が、大人の側で「ごめんなさいは?」「いいよは?」と一端の解決へと急いでしまうことがあるということです。
 大切なのは、わたしたちが当人の心の内側を注意深く視ることです。
 突き詰めて考えると、わたしたちがその思いに気がつくことができなくて、まずは大人が「ごめんね」なのだと思うのです。
 わたしたちが、「へいわ」を実現することは、相手に何かを求めることではなく、自分自身の内側に争いの小さな種が生まれないかを考えるところから始まるということを子どもたちと確認しました。
 私たちの心の穏やかさを切に願っています。
 私たち自身が神様からの愛に励まされ、争いの種でなく、喜びの種を植えることができますように。
 

8月の聖句

あなたがたに平和があるように

ヨハネによる福音書 20章21節

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